愛を謳うロケット
銀の透かし細工にカットした透明なガラスを幾つも配置したロケットペンダントです。オリジナルのチェーンを繋ぐ環にも細工が施され、大変に手の込んだ造りになっています。銀は純度92.5%以上のスターリングシルバーが使われ、その素材そのものの質感もとても魅力的です。
またケースの裏には以下のような詩が流麗な字体で刻まれています。
How do I love thee? let me count the ways.
I love thee to the depth and breadth and height my soul can reach.
「我、如何にして汝を愛するや。その術、幾通りあらんや。
我、汝を愛す。深く、広く、高く、我が魂の届く限りにおいて。」
これは19世紀、イギリスの詩人、エリザベス・バレット・ブラウニングの詩の一部です。彼女は、同じくイギリスの詩人であるロバート・ブラウニングの妻でもありますが、ロバートとの恋愛をベースに1850年に発表した詩集「ポルトガル語からのソネット」の中にこの一節があります。
のちにその書き出しをオノ・ヨーコの歌詞に引用されるなど愛を謳った詩として有名な作品なのですが、かつて誰かがこの美しいロケットにその言葉を彫り、大切な人に贈ったのでしょう。
表が透かし細工になっておりますが、ここに何を納めたのでしょうか。ひょっとしたら、香水を染ませた綿などを潜ませたのかも知れません。
製作年の詳細ははっきりしませんが、20世紀前半までのイギリス製と思われます。
サイズは約2×2.8センチ、チェーンは長さが約60センチです。
古いものですので若干の傷、汚れがありますが、留め金はきちんと締まります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。