メカニカルペン&ペンシル
植物をモチーフにした装飾とヘッドには赤いガラスがあしらわれた筆記用具です。ペン先とは逆のヘッドに近い方のリングをペン先に向かって動かすとメカニカルペンシルが、もうひとつのペン先に近い方のリングを動かすとつけペンが出ます。このタイプのペン先収納ケースは19世紀中頃にニューヨークのマビートッドアンドバードカンパニーが特許をとっておりますのでその会社の製品の可能性がありますが、オリジナルのケースが失われているため確実なことは申し上げられません。また、この会社は19世紀の終わりにロンドンに拠点を移しておりますので、もしこの会社の製品としてもニューヨークあるいはロンドンでの製作ということになります。
何れにしても、必要に応じてお洒落な手帳と一緒に出してさっと書きつける、あるいはインクを拝借などと言いながらサインをしたのかもしれません。時代の最先端を行くという自負とわくわく感、それを見る周囲の人もそのモダンな様子に目を奪われる。そんな世紀末から新しい世紀が始まる当時の風景が目に浮かぶようです。
残念ながら弊店には太さの合う芯がございません。芯は先端から一本だけ入れる仕組みで、わずかな長さしか入りませんので、大きな文房具店でお探しいただくか、少し太めの芯を紙やすりで削って合わせていただければと思います。
また、このペン収納ケースと同時代のペン先を10本ほどおつけします。
19世紀後半から20世紀初め頃までのアメリカあるいはイギリス製。
サイズは、すべて収納した状態で約10.5センチです。
古いものですので、傷やへこみ、汚れがあります。また、画像で装着しているペン先はニューヨーク製の鉄ではなく金を使用したものと思われますが、先端に曲がりがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。