ヤドリギのボンボニエール
ガラスの硬質な殻を薄くくるりと剥いたような肌触りの緑の摺りガラスに立体感のある金彩でヤドリギが描かれたボンボニエールです。ヤドリギは根を張らず、他の木の枝にあってその木を枯らすこともなく早春に花、秋には実をつけ、一年を通して青々とした植物です。そのため古代ケルトで神聖な植物とされのを始め、ヨーロッパでは永遠の生命を、またクリスマスを象徴する植物でもあり、幸運を呼ぶ木と言われています。そのようなヤドリギをボンボニエールに描いたことには、やはり意味があったのでしょう。どんな場面で使われたのか今となっては知る由もありませんが、このヤドリギに込められた祈りを思う時、このお品が少し神秘的に見えてきます。
ヨーロッパでは古くから、お祝いの折りにボンボンやドラジェなどの砂糖菓子を贈る風習がありました。そのお菓子を入れる菓子器をボンボ二エールと呼び、時代によってはたいへん装飾性の高いものになります。この手仕事の妙をぜひお手元でご覧下さい。
このボンボニエールは、中が空で蓋を開けた状態で手を離すと、蓋の重さでバランスを崩し転がってしまう恐れがありますので、ご注意ください。もし、蓋を開けて飾りたい時は、底に重量のあるものを入れるとよいでしょう。
19世紀から20世紀初頭のフランス製。サイズは、直径が約12センチ、高さが約7センチです。
古いものですので金彩にはげが、全体に傷、汚れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。