こちらのお品のガラスは少し深みのあるオリーブグリーンで、新緑に光を遮られた森の木陰を思わせます。そこに立体感のある植物の葉が描かれていますが、煌めく粒を含んだ金彩が使われ、こちらは初夏の頃、緑の木陰からのぞく澄んだ日差しが浮かんできます。
いつの間にか寒風は去り、暖かな空気と光に包まれている。そんな新緑のボンボニエールです。

ヨーロッパでは古くから、お祝いの折りにボンボンやドラジェなどの砂糖菓子を贈る風習がありました。そのお菓子を入れる菓子器をボンボ二エールと呼び、時代によってはたいへん装飾性の高いものになります。この手仕事の妙をぜひお手元でご覧下さい。

19世紀から20世紀初頭のフランス製。サイズは、直径が約11センチ、高さが約6センチです。
古いものですので擦れや傷、汚れがあります。