モノトーンの画像がとても幻想的で美しいガラススライドです。本来、幻灯機で投影して見るためのスライドなので、拡大してもぼやけないように顔の表情や服の皺など細かいところまでくっきりとした陰影があります。またガラスに描かれており、裏からも光を通しますので、紙に描かれた絵と比べてその黒白のコントラストはドラマティックと言ってよいほど印象的です。
1900年前後、アメリカ合衆国のフリーメイソンのロッジが製作したスライドとと思われ、ラベルに手書きで "Faith"「信仰」と記されています。
フリーメイソンには宗教の信仰規定があり、どのような神であろうとその存在を信じていなければ入会できません。ただ、その発祥がスコットランドであり、最初のグランドロッジは18世紀初めにロンドンで設立されたということもあり、聖書のエピソードや象徴を引用することが多く、実際にはキリスト教色が強くなっています。このスライドも十字架を見つめる女性の像が「信仰」を象徴的に表現しています。集会や儀式の際にこの画像を投影してイメージを共有したのでしょう。

このスライドをより美しくお楽しみいただくためのライトボックスがございます。適合するお品は「幻箱レギュラー第二世代」です。オンラインショップにも在庫がございますので、よろしければ別途お求めください。

19世紀末から20世紀初頭のアメリカ合衆国製。サイズは約10×8センチです。
古いものですので若干の傷みや汚れがありますが、時代の割りにはよい状態です。