すみれの箱
1900年前後、世紀末から新たな世紀が始まるアール・ヌーヴォーのパリで、石鹸が入っていた箱です。今でもかすかですが香りが残っています。
紙製の箱ですが、薄い綺麗なすみれ色の地にすみれの花が散りばめられ、その茎は光沢のある微妙な緑色です。まさにアール・ヌーヴォーを思わせるこの意匠、印刷も素敵ですね。さらに、この箱には全体に薄くすみれの模様がエンボスで施されており、角度によってその姿が浮き上がります。
実に手の込んだ造りで、表書きは堂々と「比類なきすみれ」です。高級な石鹸だったのでしょう。100年以上前の商品を入れる紙箱としては大変によい状態ですので、とても大切にされていたことがうかがわれます。
1900年頃のフランス、パリ製。サイズは約22.5×10センチ、高さが最大約5.3センチです。
紙製で古いものですので傷みや汚れ、歪みがありますが、時代の割りにはよい状態です。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。