聖母マリアに百合の花を捧げる子どもを描いた、淡い夢のようなホーリーカードです。周囲に描かれた矢車菊、マリア様の服、さり気なく置かれたクッションや子供の腰のベルトも淡く美しい青で、この青は聖母マリアを象徴する色です。裏には「汚れなきマリアへの祈り」と題された文があります。
カードに合わせたメダイも、そのブルーが美しいルルドのものです。片面にはルルドの洞窟で少女ベルナデッタが貴婦人と出会う場面が、もう一方には修道女となったベルナデッタの横顔が浮き彫りになっています。この小さな中によくぞと思う細工から、当時の人々の寄せる想いが伝わってきます。
ルルドの泉をめぐっては重病人の快癒の奇跡がいくつも起こり、そこに現れた貴婦人は聖母マリアであると認定されました。修道女として亡くなったベルナデッタは後に聖人とされ、当地はキリスト教の大切な巡礼の地となりました。

ホーリーカードは19世紀から20世紀初頭のフランス製。サイズは約6.8×11センチです。
メダイはカードと同時代かもう少し後のフランス製。サイズは直径約0.8センチで、チェーンは現行品で長さが約43センチです。
古いものですので、両方とも傷、汚れがあります。