今回は「明星の義眼」を2点、明けと宵とでご紹介します。こちらは美しいペールブルーを背景に、明るい薄黄色の帯が黒目から四方に伸び、その上に白い線が植物の萼のように踊り、そのまた上の黒目の周囲にはほんのり薄い葡萄酒色が滲んでいます。
重層的で複雑な造りながら、全体にはたっぷりと明るい光を含んだように見えるこの義眼は、闇の世界の終わりを告げて空に輝く明けの明星を思わせます。
もうひとつ「明星」と名付けた理由として、この義眼の裏側に、ガラス内に封印されている金色の星形がはっきりと見えます。表側は、裏から強い太陽光を当てた時などにぼんやりとしたシルエットが浮かぶ程度ですが、この星形がなぜ入っているのか、その理由はわかりません。

ドイツ製、製作は19世紀末から20世紀初頭です。弊店のオリジナルシールを貼った紙箱に入れてお届けします。箱は一辺約4センチですので、サイズの目安にしてください。