すみれは冬の花です。弊店でも毎朝霜の降りる地面で花をつけています。冬枯れのクリスマスの頃、そこだけひっそりと希望の明かりを灯しているようです。
こちらのホーリーカードはイエス・キリストの生誕を祝福する天使たちが描かれており、周囲に散りばめられたすみれはマリア様を象徴しているのでしょう。慎ましく、しかし冬の寒さの中で凛として咲くその姿は、聖母マリアと関連づけられてきました。裏に手書きで「あなたの友人よりメリークリスマス」とクリスマスのご挨拶が添えられています。
これとセットのロザリオのビーズは、まさにすみれを連想させる清楚で瑞々しい色合いのものです。クロスは背景に植物を浮き彫りにし、チェーンの中には小さな7つのプレートがひっそりと配されています。そのプレートにはそれぞれマリア様の横顔、立像をはじめ、幼子イエスを抱く聖ヨセフまで浮き彫りにされ、裏面にはすべてにこれもマリア様の花として知られる百合の花が添えられています。清らかで慎ましく、しかしとても手の込んだお品です。

ロザリオは19世紀から20世紀初め頃までのフランス製。サイズは、クロスが約1.6×3.1センチ、チェーンが長さ約64センチ、チェーンとクロスを繋ぐ部分が約16センチです。なお、ロザリオは本来首からかけるものではないため、チェーンを切り離す環が付いておりません。こちらはチェーンの長さが約64センチあるので首からもかけられると思いますがご注意ください。
ホーリーカードも同時代のフランス製で、サイズは約6.2×11.2センチです。
どちらも古いものですので傷や汚れがあります。