透明な石に細かく文字が刻まれています。それは "THO LOST TO SIGHT TO MEMORY DEAR"「心寄せる想い出を見失ったとしてもなお」という、運命、時の流れの無慈悲さ、人の弱さ、儚さ、そしてそれに立ち向かおうとする秘めた想いを感じさせる文章です。哀しみ、諦め、心の深い所に秘めた勇気、決意、人生の様々なものを思い起こさせる言葉です。
印章の素材は、売り主は水晶かメノウと言っていますがガラスの可能性もあり、専門的な鑑定はしておりません。持ち手はメッキよりもずっと層のあつい金張りが施されています。印章を固定する部分は枠のみで、裏から光が入るようになっています。100年以上の時の経過で裏側から汚れが入ってきておりますが、印章面の中央部分が半透明に浮かぶ表情がお楽しみいただけます。

1850年代、ヴィクトリア朝のイギリス製。サイズは、印章面が約1.3×1センチ、持ち手の高さが約2センチです。チェーンは現行品で、長さが約23センチです。
古いものですので、傷、汚れがありますが、文字にかかる傷はありません。