エルサレムから実際に持ち帰られた植物の押し花で作ったホーリーカードです。「カルメル修道会の主の祈り」と上部に記され、オリーブ山の花を聖墳墓の上に置いたものであるとの記載もあります。
エルサレム近郊のオリーブ山は旧約聖書では最後の審判の日に神が立ち死者が蘇る場所とされたため、この地に墓地が作られるようになりました。その後も旧約、新約聖書で何度か言及されている山です。このような遠方の聖地から、記念のものを持ち帰るとは、当時の庶民にしてみればそれ自体が奇跡と感じられたかもしれません。
カルメル会は12世紀にパレスチナで起こった修道会ですが、このカードの裏面にもスタンプが見られます。

19世紀、フランス製。サイズは約6.5×10.5センチです。
古いものですので、若干の汚れや傷みがありますが、時代の割りにはよい状態です。