フルール・ド・リスのロザリオ
ずっしりとした重みのあるカットガラスのビーズには、上品で爽やかな華やかさがあります。その第一印象に目を奪われがちですが、細部に目をやると、そこここにフルール・ド・リスの意匠が置かれているのです。それは、クロスに4箇所、そして中間のプレートに2箇所見い出すことができます。
フルール・ド・リス "fleur-de-lis" は「百合の花」と訳すこともできますが、アヤメの花を様式化したデザインとも言われています。いずれにしろ5世紀、フランク王国の王家の紋章にも見られるように、古くから王権の象徴とされ、同時に百合の花とともに聖母マリアを象徴する意匠とされてきました。したがって、その珠を繰りながら「アヴェ・マリア」と唱えるロザリオに相応しいものと言えます。
本来、ロザリオは首からかけるものではないのでチェーンを切り離す環がついておりませんが、こちらのお品はチェーンの長さが約65センチありますので、首からかけていただくことができるかも知れません。
19世紀から20世紀初頭のフランス製で、クロスのサイズは約2.5×3.5センチ、クロスとチェーンを繋ぐ部分が約12センチです。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。