グランヴィル「ライラック」
グランヴィル「花の幻想」から「ライラック」を額装しました。マットの色も絵柄に合わせてライラックにしてみました。
ライラックは春を告げる花で、氷に閉じ込められていた小川を再び自由の身にしてやるのです。そうして、彼女は小川の側に座り、虫にも「春が来たのよ。」と語りかけているようですね。
グランヴィルが描いたこの絵を見て、彼の友人タクシル・ドロールは「花の幻想」という物語を書きました。先に絵があり、それに触発されて物語ができるとは、彼の絵がいかに物語性を秘めていたかがよくわかります。鋼版画に手彩色なのですが、マダムの頰にほんのりとさした紅など、当時の職人の技の素晴らしさがうかがえます。
絵は1847年、物語とともにフランスで出版されたもので、この年はグランヴィルがまだ40代の若さで亡くなる年でもあります。鋼版画に手彩色です。
額とマットは現行品で、枠が木製でアクリル板を使用、サイズは太子判で外寸約30.5×40センチ、マット内の絵の部分が約17×25.5センチです。
古いものですので、絵にはしみや汚れ、折れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。