オイルランプ
1880年代のものと思われるオイルランプで、Clarke の Pyramid Night Lights という製品のようです。燃料は、もう少し前なら鯨油や植物油を使ったでしょうが、こちらは灯油だったのではないでしょうか。油に灯芯をさして火を灯したのでしょう。ちゃんと特許もとっていて、燃料を満たせば、9時間、夜を明るく快適に過ごすことができたようです。とは言え、今から比べればかなり暗かったでしょうが。
この時代は、都市部の中流以上の家庭ならガス灯も普及していたでしょうし、白熱電灯という時代もやって来ようという頃です。しかし、特にこちらは身近に置いて簡便に使えたのでそれなりに便利だったのか、それともガスや電気の恩恵にあずかれない地域、あるいは貧しい階級の人々が使用したのでしょうか。
19世紀も終末に近づこうとする頃、暗闇には切り裂きジャックなどが潜み、今よりはずっと夜の闇が濃かった時代の人々の生活がにじみ出て来るようなお品です。今となっては、その雰囲気を楽しみつつフラワーベースやピッチャーなどにしてもよいかもしれません。
イギリス製でサイズは注ぎ口様の部分を含まずに直径が約9.5センチ、高さが約9.5センチです。
上部の縁に欠けとヒビがありますが、液体の漏れはないようです。他にも若干の欠け、傷、汚れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。