聖ウィヴィナの像です。彼女は12世紀にフランスで生まれ、15歳の時に世を捨てる決心しました。しかし、彼女の意に反して多くの求婚者が現れ、その求めを拒むうちに、その中のひとりの青年が失意のあまり重い病に倒れてしまいます。責任を感じた彼女は断食をして祈り、奇跡的に回復した青年もその後、イエス・キリストに余生を捧げました。

彼女は23歳の時にベルギー、ブリュッセルの近くの森で隠遁生活をおくる隠者となり、その若い年齢と厳格な生活が世間の人々の注目を集めます。その話を聞き、彼女を見たゴッドフリー伯爵が土地と修道院を寄付し、ウィヴィナはベネディクト会の修道院長になるのです。それからも周囲との軋轢などがあり、決して平穏な道のりではなかったようですが、彼女の死に際しては多くの奇跡が起こったとも伝えられています。

12世紀のフランス、ベルギーで若くして世を捨てる決意をし、その意志を通して生きた彼女の像を眺めながら、思わず知らずその人生に思いを巡らせてしまいます。
彼女の遺物は現在、ブリュッセル、サブロンのノートルダム大聖堂にあり、祝日は12月17日です。

1940年代、ベルギー製。サイズは高さが約21センチです。
古いものですので、若干の傷み、汚れがあります。