「パーレーの百科事典　天文学」と題された天文学百科事典で、パーレー百科事典シリーズの第3巻にあたります。装丁は質素ですが表紙の挿絵は手が込んでいますし、中身もどうして、アルファベット順に並んだ項目に、印刷は白黒でお世辞にもよいとは言えませんが、素朴で印象的な図版がたくさん入っています。

Aの項目は "ACHARNES"「アケルナル星」に始まり「アクベンス星」「隕石」と続き、締めはやはり "ZODIAC"「黄道帯、十二宮図」ですよね。序文もあり、結びは「天文学の歴史」が11ページに渡って語られているという大盤振舞い。結びの最後数ページはページ数が足りなくなったと見えて、突然、活字が小さくなっているところもご愛嬌です。

1836年、ニューヨークで出版された古い本ですが、扉には子供達に天体望遠鏡を見せている絵もあり、天文学を啓蒙しようという情熱が感じられます。書籍を廉価で普及させようという意図から、このような質素な装丁にしたのかもしれません。

サイズは約14.4×17センチ、厚さが約1.2センチです。
古い書籍で、かなり読まれたようで、ページの文章、図版にかかる破れはありませんが、端の切れや傷み、シミや汚れがあります。