プレパラート「甲虫の角膜」
19世紀、研究者ではなく一般の人々も顕微鏡を手に入れ、ミクロの世界を探訪するようになりました。こちらはその時代のプレパラート標本、ロンドンはホルボーンにあったW. Watson & Sons 社製、「甲虫の眼の角膜」です。
試料は今でも顕微鏡で見ることができ、封印した黒いマウント、説明の筆記体も本当に美しいお品です。「何倍にも拡大して見るものです」との但し書きが付いているところから、やはり当時、プレパラート標本は珍しいものだったのでしょう。
しかし、甲虫の眼から角膜を取り出すというのも大変だったでしょうが、当時の人々の未知の世界を見たいという情熱、新たな知識を渇望する気持ちには驚かされます。この世は未だ誰も見たことがないもの、未だ誰も知らないことに溢れているのだという気分が一気に爆発したのが、この19世紀という時代だったのでしょう。
サイズは、約7.5×2,5センチ、ガラス製です。
古いものですので、汚れや傷みがあり、試料が劣化している恐れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。