プレパラート「ビンロウジ」
19世紀、研究者ではなく一般の人々も顕微鏡を手に入れ、ミクロの世界を探訪するようになりました。こちらはその時代のプレパラート標本「ビンロウジ」の切片です。
ビンロウジは太平洋・アジア、東アフリカの一部で見られるヤシ科の植物「ビンロウ」の実で、アジアではこれを噛みタバコのように噛む習慣がありますが、19世紀の英国では珍しい異国の植物だったのではないでしょうか。
しかし、当時の人々の未知の世界を見たいという情熱、新たな知識を渇望する気持ちには驚かされます。この世は未だ誰も見たことがないもの、未だ誰も知らないことに溢れているのだという気分が一気に爆発したのが、この19世紀という時代だったのでしょう。
試料は今でも肉眼で見ることができ、封印した黒いマウントも美しいお品です。
サイズは、約7.5×2,5センチ、ガラス製です。
古いものですので、傷みや汚れがあり、試料が劣化している恐れもあります。
画像の貝の標本は別売りです。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。