薄氷の色味は、水底の色、射す光、水の澄み具合などで様々に変わります。この義眼は、さしずめ秋に降り積もった水底の枯れ葉が氷を通してぼんやりと浮かび、水も空気も透き通った、冬の始まりを告げる薄氷でしょう。

少し黒みを帯びた本当に美しいグレー、その上に微かな黄色味を感じさせる複雑な線が踊っています。そこに宿る瑞々しい光は、氷晶ガラスの素晴らしい透明度がなせる技でしょう。

何かが終わり、やがてまた何かが始まる、その間のゆっくりとした時の流れを感じさせるお品です。

ドイツ製、製作は19世紀末から20世紀初頭です。弊店のオリジナルデザイン、箱作家さんによる手作りの専用箱に入れてお届けします。箱の内寸は一辺約４センチですので、サイズの目安にしてください。