墓地のデスカード
十字架にすがり嘆く女性のカードです。女性は大理石の像のように白く、手向けの花や周囲の植物には生き生きと色を付ける。全ての想いを一枚の絵にしたようなカードです。
こちらは、絵柄は明らかにデスカードなのですが、裏には何も書いてありません。お葬式で使われる前のサンプル、あるいはデッドストックと思われます。
サイズは約6.5×10センチです。古いものですので、若干の折れや傷があります。
✴︎デスカードについて✴︎
デスカードは亡くなった方のお葬式などで配られるカードで、裏にはその人の名前や生年月日、どのような人柄であったのかの説明、それとお祈りの言葉などが書かれています。意匠も様々で、静謐で厳かで美しいものです。
時々古い聖書に挟まっていますが、これはお葬式の時に記念に配られ、それを聖書に挟んだままにしておき、時々見返して故人を偲ぶ為だと思われます。
デスカードの絵を描いた作者は高名な画家では無いかもしれませんが、どれも美しく工夫が凝らされています。時には稚拙な画力のカードもありますが、悲しみを救いに昇華する為に描かれた絵にはやはり力があると思います。ささやかながら死者の冥福を祈り、生者の慰めを助け、いずれは誰もが逝く時の心の支えになるのでしょう。死を優しく受け入れようとする素敵な文化ではないでしょうか。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。