こちらは "Le Ciel" という19世紀フランスの一般向け天文書です。太陽、月、惑星、彗星などそれぞれの星について、夜空の星の位置、黄道光など天文現象と様々なことについて幅広く説明され、多くの図版が入っています。

中でも、なんとも言えない微妙な青を用い、実在するパリの建造物を背景とした「パリの夜空」、エキゾチックな南国の海岸の夜景を描いた「南半球の夜空」など数々のリトグラフは、この本ならではの美しいものです。この青い図版が本文中に何枚も含まれています。

また、この "Le Ciel" は本によって装丁が全く異なります。それは、この本が借り綴じ本で販売され、購入者がそれを製本業者に持ち込んで、好みの装丁に仕立てているからです。ちなみに、こちらは "LYCEE IMPERIAL D'AVIGNON" というアヴィニオンの学校の図書館のものと思われる装丁です。

1870年、パリにて出版。著者 AMEDEE GUILLEMIN です。
サイズは、約19×27センチ、厚さが約5センチです。