大変古いものなのですが、表紙、背表紙の金の装飾、小口の金色ともによく残り、凝った造りの留め金は神の子羊の意匠できちんと機能しています。元々が贅沢な装丁だったのでしょう。

こちらは、オルレアン教区での聖務について、ラテン語とフランス語で書かれていますが、あちこちに銅版の挿絵を配し、その挿絵もどれも細密で、立体感を感じさせる素晴らしいものです。

また、264~265ページに「巡礼の月」という別の紙片が挟んでありました。

1835年、フランス、オルレアンでの出版。サイズは約10.5×17.5センチ、厚さが約2.5センチです。見返しの綴じに切れがあり、表紙の角に傷みが、また、表紙と背表紙の繋ぎにも若干の傷みがありますが、弊店で扱うキリスト教書籍の中でも古い部類に入るわりにはよい状態です。