黒蝶貝のオペラグラス
黒蝶貝のオペラグラスはいかがでしょう。このタイプのオペラグラスには白蝶貝が使われているものが多いですが、これはダークな黒蝶貝で出来ています。暗い虹色が美しく、すみれ色のシルクサテンにもよく映えます。白蝶貝のオペラグラスは女性向きですが、こちらは男性が持っても素敵ですね。
接眼レンズの輪にニューヨークの会社名が見えますが、こちらはパリの Lemaire に作らせたもので、この Lemaire のトレードマークが蜜蜂なんだそうです。このケースの留め金にもそのマークがあります。真珠貝は見事に古色を帯び、金属部分は塗装の剥げはありますが、こちらも鈍くよい質感です。
さほど倍率は高くありませんが、小鳥などはよく見えます。当時のオペラを桟敷席から見る分には十分だったのでしょうね。世紀末、この愛らしいオペラグラスはどんな紳士、貴婦人とどんな舞台を見て来たのでしょうね。
19世紀、パリ製。サイズは、最大幅が9.4センチ、最も縮めた時の対物、接眼レンズ間が約5.3センチです。
古いものですので、本体のレンズに若干の汚れがあり、革製ケースは持ち手が失われており、内外に傷みがありますが、留め金は閉まります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。