真珠貝のオペラグラス
19世紀末のオペラグラスはいかがでしょう。革のケースを開けるとヴァイオレットの内張りが。その中からオーロラピンクの真珠貝で飾られたオペラグラスが出て来ます。とても華やかで艶やかで、ふわりと匂い立つような優雅さです。ケースのボタンの蜂も、花に引き寄せられたかのようですね。
C.A.W Crosby&sonというボストンの会社がパリのメーカー Lemaire に作らせたもので、このLemaireのトレードマークが蜜蜂なんだそうです。ケースに擦り傷やほつれはありますが、オペラグラス自体の状態は良好。真珠貝は時を経て見事な飴色に、しかし金属部分は輝きを失っていません。
さほど倍率は高くありませんが、小鳥などはよく見えます。現代の大きなコンサートホールではあまり役に立ちそうにありませんが、当時のオペラを桟敷席から見る分には十分だったのでしょうね。世紀末、この愛らしいオペラグラスはどんな貴婦人とどんな舞台を見て来たのでしょうね。
サイズは、本体が最も縮めた状態で約6×10センチ、10センチは本体の最大幅、対物レンズが直径約4センチです。
古いものですので、全体に若干の汚れが、ケースには傷みがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。