ダイカット集「謎めいたものたち」
ダイカットは19世紀に主に若い女性の間で流行った、今で言うシールのようなものです。その造形や色彩、豊かな表情に至るまで、とても見事で美しいお品です。巧みに型抜きされ、ニスなどで仕上げられていますので、決して安価なものではなかったと思います。これらをスクラップブックに貼り付けて自分だけの世界をデザインしたり、友達同士で見せ合って楽しいひと時を過ごしたのでしょう。
こちらは犬と猫が並んでいますが、新聞、葉巻、裁縫の他に歯が痛かったりしてどこか戯画風ですね。花束と魚は何の象徴なのでしょう。一方には高貴な男性、裏面にはタンバリンを持ったどこかエキゾチックな女性という取り合わせも何か意味深で、可愛らしく見えて実は当時の世相を反映した色々な風刺が隠れていそうな、何だか謎めいたダイカット集です。ギャラリーのカードも4枚あって、いよいよアンティーク探偵の登場でしょうか。
さあ、あなたも時空を超えた旅へと出発してはいかがですか。このダイカットたちが旅のチケットがわりです。
19世紀中頃から後半のフランスで作られたものと推定されます。
サイズは約30×23センチで両面に貼られています。
古いものですので傷みや汚れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。






















