ヴィクトリア朝初期のティーボウル(オリエンタル)
赤いインクが美しく、装飾も優雅にオリエンタルな建物やラクダに乗った人が描かれています。しかし、よく見ると人々は中国風でもあり、ヨーロッパの人々が抱く東方の世界観、異国趣味が濃密に漂ってきます。
17世紀の半ば、イギリスにもたらされたお茶は東洋の秘薬でした。それから時間をかけてイギリス社会に広まって行くのですが、同時に用いられた茶器も最初は中国製のティーボウルだったのです。
こちらのカップ&ソーサーは1835年から1855年、ヴィクトリア朝初期に製作されたもので、当時はすでに持ち手のついたカップもあったのですが、こちらのセットはかつてのお茶文化の影響を色濃く残すティーボウルスタイルの茶器になっています。ちなみに、沸騰した紅茶を入れたお茶碗は持ち難いため、深めに作られた受け皿にこぼしてそこから飲むということが行われていました。この習慣は20世紀になっても高齢の方の間では廃れずに残っていたようです。
描かれた不思議な模様も、その造形も、東方の世界と西洋が出会う様がそのまま形になったような茶器で、あなたはどんなお茶をお楽しみになりますか。
1835年から1855年にかけて、イギリス、スタッフォードシャーのWilliam Ridgway社にて製作されました。
サイズは飲み口の直径が約9.9センチ、高さが約5.5センチで、お皿の直径が約14.5センチです。
古いものですので傷、汚れがあります。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。




























