19世紀初めのティーボウル(手描きの花)
花が一輪ずつ、カップにもお皿にも描かれています。周りの点々が不思議なリズムを刻み、茎のような模様が輪になって踊ります。さて、どこか幻想的な魅力に溢れる古いティーボウルです。
17世紀中頃、イギリスに入って来たお茶は東洋の秘薬でした。使われる茶器も最初は中国のティーボウルで、それらが時間をかけて嗜好品として広まって行くのですが、東方のものへの憧れは心の何処かにずっとあったことでしょう。こちらは19世紀になって作られたものですが、光沢のある釉薬は当時、イギリスで使われたパールウエアと呼ばれるもので、やはりそれまでのお茶の文化を色濃く感じさせます。沸騰した紅茶を入れた持ち手のないボウルは持ち難く、深く作られた受け皿にこぼして飲むということが行われていました。この習慣は20世紀になっても高齢の方の間で残っていたようです。
その造形、神秘的な手描きの装飾も東から訪れた文化が西洋の人々と出会った結果、この時代に生まれた魅力と言えましょう。
1800年から1830年にイギリス、リーズで製作されました。
サイズは飲み口の直径が約8.5センチ、高さが約5.5センチで、お皿の直径が約13センチです。
古いものですので傷、汚れがありますが、時代の割にはよい状態です。
こちらの商品は店頭展示品のため、売り切れの場合がございます。また、古いもの性質上、汚れや傷もございます。どうぞご理解下さいませ。






















