優雅な曲線の金線細工にピンク、シルバー、ライトブルーの光が華麗に共演します。中央の瑞々しくエレガントなピンクの石はさしずめ女王様、周囲で煌めく銀の粒と爽やかな水色の粒はかしずく臣下の者たちと言ったところでしょう。台座の上下にあしらわれたフルール・ド・リスは王権の象徴でもありますが、重厚な金の光を帯びた姿が女王を飾る冠を思わせます。
使われているそれぞれの粒については十分な情報が残されていませんが、ピンクのものはアメジスト、水色のものはターコイズと推測されます。銀の粒は綺麗にカットされたペーストガラスで、こちらも19世紀後半に技術のピークを迎え、社交界のイヴニングドレスを飾りました。台座は層の厚い金張りと思われます。
密やかな威厳を秘めた優雅な美しさのブローチを、どうぞ身につけてお楽しみください。お召し物に上品に華やぎを加えることでしょう。

19世紀後半、ヴィクトリア朝のイギリス製で、サイズは幅が約3.5センチ、上下が約1.9センチです。
付属のジュエリーボックスはほぼ同時代のもので、買い付け時からついておりました。一緒におつけしてお届けしますが、赤いヴェルベットがまるで女王様のローブのようです。
使用されている石については、正式な鑑定はしておりません。
ブローチ、箱ともに古いものですので傷、汚れがあります。