周囲まで明るくするような、愛らしいマーガレットのブローチです。こちらはマイクロモザイクという技法で造られたもので、細やかに飾られた花々が落ち着いた雰囲気の中に可憐で清々しい美しさを感じさせます。
マイクロモザイクは、様々に色彩を調合されたテッセラと呼ばれる小片を巧みに組み合わせたもので、17世紀、ローマ、サン・ピエトロ大聖堂の修復の際、バチカンにモザイク工房が設置されたことをきっかけに多くの職人が生まれたと言われています。大修復終了後、職人たちはその技術で装飾品を作るようになり、18世紀から19世紀、それらは盛んに製作されました。そして、ローマを訪れた各国の貴族たちが記念品として持ち帰り、イギリスをはじめヨーロッパ中で人気を博すことになるのです。
そんな歴史を背景に、イタリアの抜けるような陽光を浴びて咲くマーガレットを、あなたのお召し物で咲かせてみてはいかがでしょうか。

20世紀中頃までのイタリア製と思われます。サイズは直径が約3.5センチです。
古いものですので傷、汚れがあります。