フランスに生まれたテレーズは15歳の時にカルメル会修道院に入ります。1897年、彼女は24歳で亡くなりますが、その死の床で「私は天国でこの世の人を助けます。天国から薔薇の雨を降らせましょう。」と語りました。信仰厚かった彼女を慕って多くの人が集まり、テレーズのために祈りました。その中には病人もいましたが、彼女のために祈ることで様々な病が癒えたのです。人々は薔薇の雨の約束を受け取り、テレーズは異例の早さで聖人に列せられました。現在ではジャンヌ・ダルクとともにフランスの守護聖人であり、特に弱い人々を守る聖人として知られています。
メダイは聖テレーズを讃える特別なもので、十字架と薔薇を胸に抱く姿、もう片面には天から降る薔薇と「薔薇を降らせる」という彼女の言葉がラテン語でそれぞれ浮き彫りになっています。
ホーリーカードにはやはり十字架と薔薇を抱く彼女の姿、そして彼女の言葉がドイツ語で記されています。周囲の薔薇の花は手描きと思われ、こちらも聖テレーズへの特別な思いがこもっています。
最後はダイカットです。ダイカットとは、19世紀、主に女性がスクラップブックなどに糊で貼って楽しむ、今で言うシールのようなものです。一枚ずつ職人が切り抜き、手の込んだ仕上がりになっていますから、当時としてもそんなに安価なものではなかったでしょう。
聖テレーズにまつわる特別なお品物を、どうぞセットでお手元にお迎えください。

ホーリーカードとダイカットは19世紀後半、メダイは20世紀前半までのものと推定されます。
サイズは、メダイが直径約1.8センチ、チェーンは現行品で長さが約43センチです。カードが約6.3×11.7センチ、ダイカットが約5.5×8.8センチです。
どれも古いものですので磨耗や傷、汚れがあります。